山梨県の豊かな自然に彩られた初夏の夜、幻想的に舞うホタルの光景は夏の風物詩です。近年は都市化により観賞スポットが減少している中、山梨にはまだ人が少ない穴場的な観賞地があります。本記事では地元ライターがおすすめする山梨のホタル穴場スポットを詳しく紹介し、鑑賞に役立つ情報や注意点をまとめました。静かな山あいで、ここでしか味わえない神秘的な光景を堪能してみませんか。
目次
山梨で見つけるホタルの穴場スポット
山梨県内には市街地から少し離れた自然豊かな場所に、まだ知られていないホタルの観賞穴場スポットがあります。清らかな川や湧き水、古木に囲まれた環境が保たれており、幻想的なホタルの光に包まれた特別な夜を過ごせます。ここでは県内各地から厳選した穴場スポットを紹介します。地図や交通アクセスと合わせてチェックして、安全に現地を訪れましょう。
穴場スポットは通いなれた地元住民に愛される場所も多く、イベント時期以外は人が少ないのが特徴です。ヘッドライトや懐中電灯はなるべく赤色灯や点灯を落としたものを使い、静かに鑑賞しましょう。それでは、山梨ならではのホタル観賞スポットを見てみましょう。
身延町 一色ほたるの里
南巨摩郡身延町一色地区にある「一色ほたるの里」は、山梨県でも有数の天然ゲンジボタルの生息地です。例年5月下旬から6月中旬にかけて最盛期を迎え、川沿いに並ぶ藁葺き屋根の民家を背景に無数のホタルが飛び交う光景はまさに幻想的。周囲が山々に囲まれた田園地帯なので街明かりの影響も少なく、日没後に斜面の草にとまるホタルのあかりがよく見えます。
毎年この時期には「一色ホタルまつり」も開催され、駐車場が開放され屋台が並び賑わいます。祭り期間外でも朝霧のたちこめるような涼しい夜に合わせて訪れると、地元保護団体によって保たれたおすすめポイントでゆっくり観賞できます。深夜は冷え込むこともあるので、上着と歩きやすい靴を用意しておきましょう。
山梨市 万力公園
山梨市にある万力公園は、甲州市街地からほど近い都市公園ですがゲンジホタルの鑑賞地として知られています。公園内の小川や池には地元のボランティアが放流したホタルが生息し、6月上旬~中旬になると遊歩道から無数の光を楽しめます。夜間は園内の街灯が控えめにされ、幻想的な雰囲気の中でホタルと周囲の灯籠を同時に楽しめるのが魅力です。
例年6月上旬には「万葉うたまつりとホタル観賞会」も開催され、露店やイベントと合わせて楽しめます。公園には無料駐車場(約100台)もありアクセスが便利。JR山梨市駅からも徒歩圏内なので、公共交通機関でも訪れやすい穴場スポットです。芝生広場もあるので小さなお子様連れでも安心して鑑賞できます。
韮崎市 小田川ほたるの里
韮崎市中田町小田川にある「小田川ほたるの里」は、地元住民による保護活動が行われる閑静な観賞スポットです。柳原神社周辺の小川がホタルの生息場所で、6月中旬に「小田川ホタルまつり」が開催され、多くの訪問客がライトアップされた参道や水辺でホタル鑑賞を楽しみます。環境省が認定する「ふるさといきものの里100選」にも選ばれており、質の高いホタル観賞が期待できます。
駐車場はなく、近隣の空き地や市役所の臨時駐車場が使える場合があります。訪れる際は公共交通機関と路線バスを利用するか、時間に余裕を持って現地を探しましょう。夜間は周囲に民家もあるため、静かにマナーを守って楽しみたい穴場スポットです。
北杜市 ほたるの里秋葉公園
北杜市長坂町大八田の秋葉公園は、八ヶ岳南麓の自然豊かな中にある公園で、6月中旬~下旬にかけてヘイケボタルが見られます。園内の小川や湿地は開放感があり、夜には数十匹のホタルがせせらぎに沿って飛び交う様子を見られます。公園自体は小規模ですが、標高が高めな分ホタルの発生時期はやや遅れ気味で、人混みを避けて訪れたい場合におすすめです。
駐車台数は約25台と少なめですが無料で利用できます。遊歩道が整備されているので、地面や水辺に落ちる光を安心して観察できます。この公園は市街地から離れているため、都会の喧騒を忘れてゆっくりホタルの舞いに浸れる隠れた名所です。
山梨市 湯町ホタル公園
南巨摩郡身延町下部温泉郷にある「湯町ホタル公園」は、温泉街近くにひっそりとあるホタル観賞スポットです。周辺の清流でゲンジボタルが自然発生し、例年6月上旬から中旬にかけて観賞できます。入場無料の小さな公園ですが、周囲を山に囲まれた静かな環境が保たれており、温泉宿に泊まってから散歩がてら訪れることも可能な穴場的な場所です。
公園には30台程度の無料駐車場があります。夜はほとんど人工の光がないため、木々の間を飛ぶホタルの光がより際立って見えます。足元は小川沿いでぬかるみやすいので、滑りにくい靴で行くと安心です。近隣で温泉に浸かってから夜の散策を楽しむロマンチックな計画にもおすすめです。
道志村 観光農園(道志村ほたる祭り)
山梨県東部の道志村にある「道志村観光農園」では、遅い時期に飛ぶヘイケボタルを楽しめます。例年7月上旬に「道志村ほたる祭り」が開催され、園内の池や小川に夏の宵を彩る無数のホタルが飛び交います。標高が高く涼しい村内では他地域よりもホタルの時期が遅く、梅雨明け直後の静かな夜が鑑賞に適しています。
会場には約50台分の無料駐車場があり、祭り期間中は夜遅くまでライトアップも実施されます。本格的な山間部スポットですが、林に囲まれた中央の池に集まる光は圧巻で、混雑も比較的緩やかなため静かに観賞できます。都会では体験しづらい、澄んだ空気と共に見られるホタルの乱舞は別格の感動を与えてくれるでしょう。
ホタルが見頃を迎える時期と時間帯

山梨県のホタル観賞シーズンは初夏に限られており、場所によって見頃の時期が異なります。ゲンジボタルは主に5月下旬~6月中旬にかけて飛び始め、標高や水温が低い地域ほど見頃はやや遅れがちです。一方、ヘイケボタルは梅雨明けごろの7月上旬に多く見られます。夜の涼しい空気に包まれた山あいでは、暗闇に浮かぶホタルの光が最も美しく映えます。訪問前にはお目当てのスポットの最新情報や例年のイベント日程を調べて、ベストシーズンを逃さないようにしましょう。
ホタル鑑賞に適した時間帯は、日没後の20時頃から21時半頃が目安になります。ホタルは暗さの中で光を放つ習性があるため、人間の活動が少なくなる時間帯から一斉に飛び始めます。月明かりや強い風、気温の低い日はホタルの飛翔が少なくなるので、なるべく無風でやや湿気のある夕方~夜を狙いましょう。早すぎる時間に行くとまだ薄明るく、遅すぎるとホタルの活動が収まってしまうため、効率よく観賞できる時間帯を狙って出かけるのがおすすめです。
ホタル鑑賞に適した服装・持ち物

野外で夜間に観賞するため、服装・装備は機能的なものを選びましょう。動きやすく肌を覆う長袖長ズボンの服装にすると、夜露や虫刺され対策になります。近年は春でも冷涼な夜がありますので、念のため薄手の上着やレインウエアを用意すると安心です。足元は濡れた場所でも歩けるスニーカーか軽登山靴を選び、懐中電灯は足元用に赤いフィルターやカバーを付けて使用すると、ホタルの邪魔をせずに道が照らせます。暗闇では足元の視認性が落ちるためライトは必須ですが、光量を落とす工夫が必要です。
動きやすい服装
ホタル鑑賞は夜間に野山を歩くことになるため、汚れてもよい動きやすい服装が望ましいです。湿地やぬかるみがある場所も多いので、丈の長いズボンやレインパンツで膝下を守りましょう。また、蚊やアブなどの虫も飛び回るので、白っぽい色の服より暗めの防虫加工衣服や長袖を着用すると虫刺されを減らせます。気温が下がりやすい時間帯にはフリースやウインドブレーカーなど薄手の防寒着が一枚あると安心です。特に山間部は夜間急に冷えることがあるため、小さめの羽織れるウインドブレーカーなどをバッグに忍ばせておくとよいでしょう。
必須の持ち物
ホタル観賞には以下のような基本的なアイテムを用意しましょう。
- 懐中電灯(足元用) – 赤色フィルター付きが望ましい。柵の段差や危険物を照らす程度に使用し、時折消灯して観賞しましょう。
- 虫よけグッズ – 虫刺されを防ぐスプレーや蚊取り線香。森林・河川敷は虫が多いので必需品です。
- 飲み物・軽食 – 長時間の鑑賞では水分補給が大切です。夜間も熱中症に注意し、ペットボトルの水や非常食を持参します。
- レジャーシート・椅子 – 選べる方は携帯型のイスや寝転べるシートを持参すると、通路脇で休憩しながら観賞できます。
- 携帯電話(マナーモード) – 緊急連絡用に。撮影や照明では使用せず、スピーカーも消音にして迷惑にならないようにしましょう。
これらを用意しておけば夜道も安全に歩け、長時間の鑑賞でも快適に過ごせます。
ホタル鑑賞の際の注意事項とマナー
ホタルは弱い光に敏感な生き物です。観賞中は懐中電灯やカメラのフラッシュだけでなくスマホの発光画面にも注意し、なるべく光を発しないよう心掛けましょう。明るい光を向けるとホタルは葉の陰に隠れてしまい観察が困難になります。また、暗がりで走り回ったり大声を出すとホタルだけでなく周囲の住民にも迷惑となりますので、静かにゆっくり移動して観賞しましょう。
光や音による影響
強い光源はホタルの光り方や飛翔に大きな影響を与えます。鑑賞スポットでは白熱灯やLED不要の照明はできるだけ使わず、ライトを点灯する場合も足元のみを確認できる程度の明かりに抑えましょう。カメラ撮影の際はフラッシュを絶対にオフにし、動画や長時間撮影は極力控えます。音についても、夜の自然環境に配慮して携帯着信音はオフ、話し声は小さめに。これらの配慮が美しい光景を壊さず、お互い気持ちよく鑑賞するために欠かせません。
ホタルと環境を守る
ホタルは命がとても短く、しかも数が限られた貴重な生き物です。捕まえたり持ち帰ったりすることは禁止です。ホタルを捕獲すると生態系に大きなダメージを与えてしまいますので、写真や記憶に留めるだけにしましょう。また、鑑賞地周辺ではゴミを絶対に捨てず、自分の出したごみは必ず持ち帰ることがルールです。駐車の際も路上駐車や他の車の通行を妨げるような停め方は避け、指定の駐車場に収めましょう。ホタルの舞う里山を次世代に残すため、公共の場では周囲への配慮を忘れず行動することが大切です。
穴場スポットへのアクセスと駐車場情報

ご紹介した各スポットは山間部に位置するものが多く、交通手段や駐車場の確認が重要です。公共交通機関を利用する場合、駅からのタクシーまたは地域路線バスが限られていることもあるので、出発前に時刻表や最寄駅からのアクセス情報を必ずチェックしましょう。車で訪れる場合、山道や狭路を通ることもあるためカーナビの最新地図で狭い曲がり道を把握しておくと安心です。
公共交通機関と車の利用
小田川ほたるの里など一部のスポットは交通の便が悪いため、可能であれば車でのアクセスがおすすめです。マイカーの場合はカーナビに住所を入力し、現地の標識に従いましょう。公共交通を利用する場合は、山梨市営バスやバスツアーを活用できるケースがあります。大人数ならタクシーで直行する方が効率的な場合もあるので、時間と費用を考えて選択するとよいでしょう。
駐車場と混雑対策
ホタル観賞シーズンは混雑が予想されます。各スポットの駐車場は無料開放の場合が多いですが、大勢の鑑賞客が訪れると満車になることもあります。例えば、一色ほたるの里や万力公園では広い無料駐車場が開放されますが、週末や祭り開催時には早めに到着するのが安心です。逆に小田川ほたるの里のように専用駐車場が無い場所では近隣の有料駐車場や空き地を利用する必要があります。混雑時は少し離れた場所に駐車してから歩く、または平日を狙うとゆったり鑑賞しやすくなります。
まとめ
山梨県にはスマホの光も届きにくい深い山や清流沿いに、まだまだ知られざるホタルの穴場スポットが点在しています。厳選したスポットはどこも自然環境が良好で、毎年決まった時期だけ出会える貴重な光景を堪能できます。安全で快適に観賞するためには事前に開催情報やアクセスをしっかり調べ、服装や準備を整えることが重要です。
何よりマナーを守って静かに鑑賞すれば、混雑の少ない穴場ならではのゆったりとした情景を満喫できます。夜空に舞うホタルの瞬きは儚いながらも心に深く刻まれる美しさ。山梨の涼しい夏の夜に、自然の息吹を感じる幻想的な時間をぜひ体験してください。
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