富士山ナンバーの静岡と山梨の違いは?対象地域とデザインを比較解説

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富士山ナンバーは、富士山麓の静岡県側と山梨県側で導入されたご当地ナンバープレートです。
両県で同じ名称ですが、交付される対象地域や図柄デザインには違いがあります。
本記事では、静岡県版と山梨県版の富士山ナンバーについて、それぞれの対象エリアやデザイン上の特徴、見分け方を詳しく解説します。

富士山ナンバーの静岡県版と山梨県版の違い

富士山ナンバーは2008年11月4日に交付が開始された、日本初の複数県共同ナンバーです。静岡県側と山梨県側で同じ「富士山」という名称で発行されますが、対象地域や管轄する運輸支局、図柄デザインなどは別々に定められています。
両県にまたがるご当地ナンバーである点は共通ですが、交付地域や背景にある目的に少し違いがあることも特徴です。以下で、富士山ナンバーが誕生した背景と導入目的、そして静岡県版・山梨県版が狙いとする地域振興の意義について説明します。

富士山ナンバー誕生の背景

富士山ナンバーは、福岡・東京などの観光振興ナンバー制度に続いて導入された地域名表示ナンバー制度の一環で、国土交通省が県からの要望を受けて交付を決定しました。2008年11月4日の交付開始にあたり、富士山の周辺自治体は「富士山ナンバー創設促進協議会」を発足し、導入に向けて共同で働きかけました。
このとき、静岡県側では御殿場市・裾野市・富士宮市・富士市・小山町(旧芝川町を含む)、山梨県側では富士吉田市・富士河口湖町・西桂町・忍野村・山中湖村・鳴沢村・道志村の各自治体が連携し、地域の一体感を高める取り組みとして富士山ナンバーの導入を進めました。

導入の目的と意義

富士山ナンバー導入の目的は、富士山周辺地域の観光振興や地域PRにあります。富士山は日本を代表する観光地であり、ナンバープレートに富士山の名前や図柄を用いることで「動く広告塔」として全国に富士山の魅力を発信する狙いがありました。
また、静岡県側と山梨県側で同じ名称のナンバーを共有することで富士山麓の一体感を醸成し、両県の連携強化を図ることも大きな意義です。実際、国交省も「運輸局をまたいだナンバー交付は初のケース」として注目しており、富士山ナンバーを通じて地域振興や地域連携を進める狙いが示されています。

富士山ナンバーの交付対象地域(静岡県・山梨県別)

富士山ナンバーは、富士山周辺のごく限られたエリアでのみ交付されるナンバープレートです。静岡県側と山梨県側で、それぞれ担当する運輸支局の管轄する市町村が対象地域に定められています。車両の登録地が対象地域に含まれない場合は富士山ナンバーを取得できません。以下に各県版の対象市町村をまとめます。

静岡県版: 対象市町村

静岡県が管轄する富士山ナンバーの対象地域は、駿東郡小山町と富士山麓周辺の4市です。具体的には以下の5市町村が該当します。

  • 御殿場市
  • 裾野市
  • 富士宮市(旧芝川町を含む)
  • 富士市
  • 小山町

上記の地域に車両登録のある自動車は、希望すれば富士山ナンバーに変更できます。これらの市町村は富士山に近い地域ですが、富士宮市や富士市は工業地帯も含まれる都市部です。車を登録していない地域に住んでいる場合は、富士山ナンバーを取得することはできないのでご注意ください。

山梨県版: 対象市町村

山梨県側の対象地域は富士五湖周辺とその近郊が中心で、以下の7市町村が富士山ナンバーの交付対象となっています。

  • 富士吉田市
  • 富士河口湖町
  • 西桂町
  • 忍野村
  • 山中湖村
  • 鳴沢村
  • 道志村

山梨県側では富士山麓でも観光地が多い地区(富士吉田・河口湖・山中湖など)の市町村が対象です。特に道志村は神奈川県に接する飛び地的な位置ですが、富士山ナンバーの対象になっている珍しい例です。静岡県側と同様、これら以外の地域で車両登録されている場合は富士山ナンバーは交付されません。

注意:富士山ナンバーは上記の対象市町村に車両登録している場合にのみ取得できます。対象外の地域のナンバーを富士山ナンバーに変えることはできません。もし対象地域に転居したり車を移動登録したりしない限り、富士山ナンバーを希望しても交付されない点にご留意ください。

取得条件と注意点

富士山ナンバーに変更するには、自動車検査登録事務所(普通車)または各地の軽自動車検査協会支所(軽自動車)で手続きを行います。既存の車両でも対象地域に登録していれば、有料でナンバーを変更することが可能です。手続きは静岡県側の場合は沼津自動車検査登録事務所で、山梨県側の場合は山梨運輸支局(甲府または山梨支所)で行います。
ただし、冒頭で述べたとおり、対象地域以外で登録された車は富士山ナンバーへの変更申請自体ができません。また、他県から転入して対象市町村に登録し直す場合も同様に手続きが必要になります。富士山ナンバーを取得したい場合は、まず自分の車がどの運輸支局管轄に登録されているかをご確認ください。

富士山ナンバーの図柄デザイン:静岡県版と山梨県版を比較

2018年10月からスタートした図柄入り富士山ナンバーでは、静岡県版と山梨県版でまったく異なるデザインが採用されています。山梨県版は富士吉田市側から見える「赤富士」をモチーフにしたデザインで、葛飾北斎の浮世絵「凱風快晴」に描かれた赤富士をイメージしています。一方、静岡県版は裾野に広がる茶畑などの田園風景を描いたデザインとなっており、青っぽい富士山と緑多い裾野が特徴です。両デザインを比較し、それぞれの特色をまとめた表を以下に示します。

項目 山梨県版 静岡県版
メインモチーフ 葛飾北斎「凱風快晴」に描かれた赤富士(朝焼けの富士山) 裾野に広がる茶畑や牧草地などの田園風景
富士山の表現 赤く染まる富士山(富士吉田側から見える朝焼けの赤富士) 青みがかった富士山(静岡県側から見た穏やかな山肌)
周辺の風景 シンプルな背景(赤富士のみ) 朝霧高原の茶畑・牧草地、右手に宝永山の稜線

山梨県版デザインの特徴

山梨県版の富士山ナンバーは、葛飾北斎「富嶽三十六景」の有名な一図「凱風快晴」(赤富士)をモチーフにデザインされています。背景に朝焼けの空が赤く広がり、冨士山本体も赤く染まっているのが大きな特徴です。このデザインは山梨県の富士吉田側で見られる「赤富士」の自然現象を表現しており、山梨県民に馴染み深い光景をプレート全面で描いています。

静岡県版デザインの特徴

静岡県版の富士山ナンバーは、富士山の北麓・裾野に広がるのどかな田園風景がテーマです。青っぽい富士山と緑豊かな裾野を背景に、茶畑や草原の風景が描かれており、全体的にさわやかな配色になっています。デザインには静岡県側から見た富士山らしい要素が取り入れられており、特に富士山の右手(西側)に宝永山の稜線が描かれているのが特徴的です。このように、静岡県版は落ち着いた色調で年齢層を問わず好まれるデザインになっています。

富士山ナンバーの識別方法:静岡県・山梨県の見分け方

表面の図柄だけでは同じ「富士山ナンバー」に見えますが、発行元が静岡県か山梨県かを判別するポイントがあります。普通車(登録車)の場合、ナンバープレート左下に付くメタル封印に注目します。封印には発行元の都道府県名が刻印されており、静岡県発行なら「静」、山梨県発行なら「山梨」と書かれています。封印の文字で発行側が一目で分かります(軽自動車には封印がないため後述)。

封印で判別する方法

普通自動車の富士山ナンバーでは、プレートの左下に金属製の封印が貼られています。静岡県側(沼津検査登録事務所)で交付されたナンバーには「静」(静岡)、山梨県側(山梨運輸支局)で交付されたナンバーには「山梨」と刻まれています。つまり、ナンバーに刻印されている封印の文字を確認すれば、どちらの県で発行されたかを確実に見分けられます。

軽自動車版ナンバーの識別

軽自動車用の富士山ナンバーは封印が付かないため、普通車のように封印で識別できません。この場合は主に図柄の違いやナンバーの番号帯で判断します。山梨県版、静岡県版それぞれの図柄入りデザインでは色合いが大きく異なるため、赤みがかった北斎モチーフなら山梨版、緑青系の裾野風景なら静岡版と見当がつきます。また、封印の代わりに車検証などの登録証明書で発行場所を確認する方法もあります。さらに、富士山ナンバーでは登録車と軽自動車で番号帯が異なるケースもあります(例:山梨側が登録車×00~、静岡側が×03~ などといった自主ルールがあると言われています)が、正式な案内には明記されていないため、正確には車検証で発行元を確認するのが確実です。

まとめ

富士山ナンバーは富士山周辺の特定地域で交付されるご当地ナンバーであり、静岡県版と山梨県版で管理やデザインに違いがあります。対象地域は静岡県側が御殿場市・裾野市・富士宮市(旧芝川町含む)・富士市・小山町の5市町、山梨県側が富士吉田市・富士河口湖町・西桂町・忍野村・山中湖村・鳴沢村・道志村の7市町村です。図柄入りデザインも県別で異なり、山梨県版は赤富士をモチーフにした色鮮やかな絵柄、静岡県版は茶畑と裾野の景色を描いた穏やかな色調です。
封印の刻印を確認すれば、どちらの県で交付されたナンバーかが分かります。富士山ナンバーは富士山の魅力を全国にアピールする目的で導入されたもので、静岡側と山梨側それぞれが地域振興の一環として活用しています。両者の違いを理解した上で、自動車のナンバーとして富士山ナンバーを選ぶ際にお役立てください。

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